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TOP > メディア向け情報 > 引越しランキング:引越しの多い曜日【データと傾向】【1ヶ月データと傾向】
りんごりくんの引越し総研
Research Institute of Moving

■はじめに
引越し時期に関する情報を検索すると、「引越し料金はいつが安いの?」「何月が安いの?」のような検索結果が多くヒットし、月単位で質問と答えを書いてある記事が多いように見受けられます。ただし、それを見て「じゃあ◯月に引っ越そう」と引越し料金の安い時期から逆算して引越しを検討される方はあまり多くないのではないかと思います。引越しをするには理由があり、「引越し料金が安いから◯月に引っ越す」という方は極少数派です。
「家の引渡しが◯月◯日だから、その週の週末に引越したい!」
「次の部屋が◯月◯日から入居可能で、現在の部屋が◯月◯日迄に退去だから◯日に引越したい」
など、「引越し料金が安いからその日に引っ越す!」という理由ではなく、上記理由などがあり、「その間で可能な限り安く済ませたい」というのが実態でしょう。
ここでは、月別のざっくりした内容ではなく、毎月の中でどういう日が安くなるのかを解説していきます。

 

■曜日別で見る引越し件数のデータ

曜日別引越し件数
ご覧のとおり、引越しが集中する曜日1位土曜日です。2位は日曜日です。

有職者全体において、平日仕事をしている人が約9割というデータがあります(参考文献:http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000068491)。つまり、土日祝日に仕事がお休みの人が多く、その休みの間に引っ越しをする、ということから土日に集中します。

これは社会構造上で皆さまにも私ども引越し業者にも変えられない事実です。

 

■では、なぜ土曜日が1位なのか?日曜日じゃなくて!?
多くのお客様とお話をさせていただいている中で、現状でも「引越し料金は、土日祝日が高くて、平日が安い」ということが一般的に理解されているようです。また、各引越し業者もそのように説明しますし、各社ホームページ等に掲載されている料金カレンダーでも平日が安くできるということを示唆しています。
さらにインターネットの記事でもそのようなことが多く書かれています。
引っ越しを検討されている方はインターネットで検索すれば「引越し料金は、土日祝日が高くて、平日が安い」という事実がすぐにわかります。そこで「土日祝日が平日より高いのは理解した。それが一般的なら仕方ない。でも、私は土日祝日しか休みないから、土曜日に引っ越して、日曜日は片付けに充てて、月曜日から普通に生活できるようにしよう」と考える人が多いようです。
そのため、「土曜日と日曜日は料金が変わらないなら、土曜日に引っ越そう」という傾向になります。

上記のことから土曜日が1番人気になります。
このことは引越し業者も理解しているので、実は曜日別には「土曜日は1番高い料金を設定」をしている引越し業者がほとんどです。
あくまでも、引越しサービスの需要と供給のバランスで引越し料金を設定しているため、月曜日が祝日に該当する場合などの理由で日曜日の稼働率が高くなることが想定される場合は日曜日の方が高くなることもあります。
なお、土日は連続して休みがありますが、連休にならない祝日の場合は、一般的に仕事が休みではあるものの土日よりも安くなることが多いです。

なお、「平日の方が安いのであれば、有給を取って平日に引っ越そう!」と考える人は、上記のように「月曜日から普通に生活できるように土日に片づけができるから」という理由で金曜日、「休みである土日に引っ越し準備をする」という理由から月曜日を選択する傾向があります。

結論として、安い引越し料金で引越しができる確率が高い順は
火曜日、水曜日、木曜日>月曜日、金曜日>日曜日>土曜日
です。

 

■1ヶ月で見る引越し件数のデータ
次に「1ヶ月の間での引越し件数の動向」を見てみましょう。

引越し会社の稼働率

ご覧のとおり、毎月「月末」に引っ越す方が多いのです。
繰り返しになりますが、引越しサービスの需要と供給のバランスで引越し料金を設定していますので、大まかに安い引越し料金で引越できる確率が高い順は、
上・中旬の平日>下旬の平日>上・中旬の土日祝日>下旬の土日祝日
です。

引越し料金が安い確率

 

■なぜ月末が多いのか!?
引っ越しをされる方の中には「マンションなどの不動産を購入したため」という理由もありますが、2013年の総務省の住宅・土地統計調査によると、持ち家率の全国平均は61.7%に対して、人口の集中している東京都は45.8%と平均を大きく下回っています。つまり、東京に居住されている方の半数以上は賃貸物件で生活をされていることになります。

賃貸物件の賃貸契約書では、家主(大家さん)や管理会社によって内容は異なるものの、「中途解約する場合は、解約したいと通告した日の翌月月末」と記載されているケースが多いようです。賃貸物件から賃貸物件に引っ越しをする場合、どうしても「二重家賃(新旧両方の物件に家賃を支払う)の支払い」が負担になります。「入居していない部屋に家賃を払う」、「退去した部屋に家賃を払う」ことは無駄な出費に感じてしまうと思います。二重家賃を完全に回避することは難しいですが、可能な限り二重家賃の負担を軽くするため、「引越し先の入居日」を設定することになります。

例えば、月末日である31日に退去する契約が既にある場合、31日に引っ越し先の契約開始日(入居日)を設定すれば、二重家賃(日割り家賃)は1日分で済みます。家賃のことだけを考えるとこれが一番安くなり、望ましいですよね。しかし、必然的に引越しが可能な日は「31日(月末日)のみ」となってしまいます。

平日は休めなく土日休みの人の場合で、例えば月末日が平日だとしたら、その前の週の土曜日か日曜日に引っ越すことが必要です。そうなると契約開始日(家賃発生日)は、月末日の前の週の土曜日又は日曜日からになります。また、引っ越す前にカーテンを付けておきたい・家具や家電を新調したい等の新生活に向けた準備する余裕を設けたい方はもっと前に契約開始日(家賃発生日・鍵をもらえる日)を設定します。
どちらにしても契約開始日(家賃発生日)を前倒しすればするほど、新居での日割り家賃は発生しますので、余分に支払う費用(二重家賃)が発生します。

入居日と日割り家賃・引越し料金の関係

しかし、少しでも二重家賃の負担は小さくしたいので、自分の予定や引越し前に準備したいことなどを考慮しながら、現在の賃貸物件で支払わなければならない家賃の最終期限となる「月末」に寄せるということを考えると思ことになります。
そのため、引越しは「月末」が多くなるのです。

 

■下旬より上旬中旬がお得!
上記の理由により、月末に引越しが多くなることは理解頂いたと思います。
そのため、上旬か中旬に引越し日を設定することが可能な方であれば、上旬か中旬に引っ越しをする方が引越し料金は安くなります。

>関連リンク:引越し料金の算出について。詳しくは需要と供給バランスで価格は決まる「暇な会社ほど安くなる!?引越し会社は引越し価格をこうやって決めている」 ※弊社運営の別サイト>
ここで注意して欲しい点が1点。
「上旬・中旬の引越し料金」と「月末の引越し料金」との価格差よりも、「二重家賃となる日割り家賃」の方が大きくなっていませんか?
賃貸で月末解約になってしまう方は引越し代金を気にするよりも入居日と解約日の調整を考えた方が「二重家賃+引越し料金」の総支出は少なくなるケースが多いと思います。

上旬・中旬と下旬の料金差例
賃貸の解約条項に「1ヶ月前通告」しか書いていない場合、月末解約でなくても大丈夫な場合、持ち家から引っ越す場合などの「月末退去の制約がない」場合は、上旬・中旬の方が引越し料金がお安くなりますので、下旬ではなく上旬・中旬で引越し日を設定することをお薦めします。