■引越し市場のシェアはどうなっている?
引越し市場は推計で約4,000億円の市場規模、約3,000の業者が存在すると言われています。
その3,000の業者には「引越し専業社」と「引越し兼業社」が存在します。
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ここでは主に専業社にフォーカスしてみます。
さて、上位企業の売上額やシェアはどの程度でしょうか。
まず業界1位を走る引越し専業社の「サカイ引越しセンター」売上は約700億円です(引越しに関する売上)。シェアにすると、市場全体に対して約23%、およそ全体の1/4を握る最大手企業です。
しかし、他の業界の大手企業の売上と比較すれば、700億円というのは決して大きなものではありません。
ついでアートコーポレーションです。アートコーポレーションはグループ全体の売上はサカイ以上ありますが、引越し事業だけでみればそサカイより劣ります。
以下、ハト全国引越し共同組合連合会(ハトのマークの引越し社)、アリさんマークの引越し社と続きます。専業社で100億企業はここまでです。この4社を大手企業と呼んでよいでしょう。
ちなみに、当社アップルは売上約11.5億、10位程度に位置する中堅企業となります。
■圧倒的多数の小規模事業者が市場を構成
似た構造を持つ他の業界が多数あるように、引越し業界も多数の小規模事業者が市場を構成しています。ただ他の業界よりも特徴的なのは、小規模事業者の循環(新規参入・廃業)が激しいことでしょうか。
その理由の大半は、インターネットの引越し業者比較サイトにあります。
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大手企業は、企業ブランドを生かして高単価なファミリー引越しの獲得に力を入れています。また、単価そのものも上昇(これまでが安すぎたため適正水準に戻している)させています。
これらにより、大手のシェアは少しでありますが増していると思われます。
そのため、小規模事業者の競争環境はさらに厳しいものなっていると言えるでしょう。