株式会社アップルは、IT技術活用の加速による経営効率化および新たな引越サービス「引越しTech(※)」の展開により、イノベーションの創出を目指しています。その一環として、2017年1月に引越業務基幹システムを導入。2018年2月には「スタッフ&シフト管理」「稼働率管理」機能を追加搭載し、業務の効率化を推進しています。
そんな中、AI時代の到来に備えて、昨秋、株式会社オプトが運営するデータコンテスト・プラットフォームDeepAnalyticsにて、引越し需要予測コンテストを実施。過去最高の応募総数を記録するほど、データサイエンティストたちの注目を集め、ハイレベルなコンテストとなりました。
その表彰イベントを、1月末に当社本社にて開催。多くのコンテスト参加者にお集りいただき、AI時代の担い手たちと交流できたのは、「引越しTech」を推し進める上で大きな収穫となりました。
※引越しTechとは
「引越し」と、技術を意味する「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語で、IT技術を使った新たな引越しサービスです。
■コンテスト形式で、起業・行政の課題にデータサイエンティストが応える、注目のDeepAnalytics
DeepAnalyticsとは、株式会社オプトが運営しているデータコンテスト・プラットフォームで、データを活用したい企業・行政が課題を出し、データサイエンティストが腕を競い合う場となっています。この先駆的な取り組みは、コンテストのため費用を抑えつつ、高精度な分析モデルを得られることから注目を集め、大手企業も含め多くの企業が参加しています。
今回アップルは、適正な人員配置をし、生産性を高めること目的に、「引越し需要予測チャレンジ」というコンテストを実施しました。
【DeepAnalytics】株式会社オプトホールディング DataScienceLab運営
http://deepanalytics.jp/
≪コンテストの概要≫
これまでのアップルの引越しデータを元に、「引越し需要予測」のアルゴリズムを作る。具体的には、日単位の需要量について予測ができるロジックを構築し、それを実際のデータと照らし合わせて、いかに誤差を少なく(=精度を高く)できるかが課題となります。
≪コンテストスケジュール≫
2017年9月11日 コンテスト開始
2017年10月31日 コンテスト締切
2017年11月6日 予測モデル等の提出締切(※入賞候補の連絡を受け取った方)
2017年11月中旬 入賞者決定
≪応募者・応募総数≫
応募者数:236名
応募件数:3516件(複数応募可)
今回のコンテストでは、提出締切時点で応募件数が過去最多となり、それまで大手企業が保持していた記録を更新しました。このことから、データサイエンティストたちの興味を惹く課題だったと言えます。また、上位者のアルゴリズムには汎用性があり、引越し業界で大きな課題となっている需要予測の実現に向けて、大きな一歩となりました。
■アップル本社にて、表彰イベントを開催。多くのデータサイエンティストにご参加いただきました
去る2018年1月29日、アップル本社にて、DeepAnalyticsコンテスト受賞者の表彰イベントを行いました。入賞者をはじめ、今回のコンテストに参加したデータサイエンティストの皆様にもご参加いただき、表彰、上位者のロジック構築方法の解説などを行いました。また、懇親会では、参加者同士で情報交換を行うなど、大盛況となりました。
副賞を手に笑顔の2位deeshi様と弊社代表の文字
プレゼンテーションを行う3位GQVV様
懇親会の前に挨拶をする塩濱社外取締役
■引越し需要予測のAIアルゴリズムにより、労働条件を向上させ、引越しを魅力的な職業に!
引越しは、転勤や大学進学などによる3月4月が極めて忙しく、その期間はフル稼働となります。一方、それ以外の時期は、月や日によって需要が大きく変動するためシフトを組むのが難しく、休みの予定だったスタッフが急遽出勤したり、あるいはその逆のことが起こったりすることが、少なくありません。また、想定以上に案件が入ってきたときには、追加の人材確保に苦労することもあります。
今回、DeepAnalyticsコンテストへ参加し、引越し需要予測のAIアルゴリズムを具現化したことで、シフト通りの運用ができ、スタッフ一人当たりの労働生産性が向上します。また、スタッフも休日を確定できるため、安心して予定を入れることができ、休日の満足度も高まります。
さらに、需要予測を数ヶ月単位で行い稼働率を定めることで、中期シフトも組めるようになります。これにより、直前まで出勤を確定できなかったアルバイトスタッフも予定を立てやすくなり、計画的に稼ぐことができるようになります。その結果、人材の定着が図れます。
少子化や他業種への流出などにより、人材の確保が困難になる中、労働条件の改善が大きな課題となっています。アップルは、労働生産性を高めて賃上げをつなげることで、引越しを働きがいのある魅力的な職業にしてまいります。