■ネットで引越し予約「ラクニコス」の予約件数が10,000件を突破
2016年11月、業界初 24時間365日WEBで引越し予約ができるサービスとして「ラクニコス(https://apple-hikkoshi.net/rakunicos/)」を開始しました。
ベータ版の公開からスタートし、利用者の要望から少しずつ画面や機能の改修を重ねてきました。
2018年11月サービス開始から丸2年を経過、ラクニコス経由の引越し予約件数はついに10,000件を突破しました。
この数字は、実にアップル引越センターの引越し予約の25%、4件に1件を占めています。そして、ネット予約比率は増加傾向、ネット予約のニーズが高いことがわかります。
そこで10,000件突破を節目として、ラクニコス利用者のデータ分析を行ってみました。
10,000件のデータを通して見えた<20代〜30代の引越しに関するニーズ>とは、いったいどういったものなのでしょうか。
■引越し予約もネットでしたい!スマートフォン普及と着実に進むEC化
今やわたしたちの生活にスマートフォンは欠かせません。
Iphoneが米国で発売されてから約10年、スマートフォンは爆発的に普及をしています。2016年時点で普及率は71.8%にも及びます。
平成29年度 情報通信白書 ICT白書より
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/image/n1101010.png
また、年代別で見た場合、20代は94.2%、30代は90.4%と若い世代で圧倒的な普及率となっています。この世代はインターネット接続はパソコンではなくてスマートフォンです。いつでもどこでもインターネットにアクセスできる時代となりました。
平成29年度 情報通信白書 ICT白書より
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/image/n1101020.png
スマートフォンの普及は、インターネットをより身近なものにしました。そして身近になればなるほど生活における行動は、インターネットで済ますことができるよう、人々のニーズは高まります。そして、インターネットサービスはそれに対応すべく高度化します。
経済産業省が2018年4月に発表した2017年の日本のEC市場規模は16兆5054億円で、物販のEC化率は5.79%、ますますネットでものを買うのが当たり前の時代となっています。
「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る 基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」調査結果より
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html
物販だけではなく、サービス系分野でもEC市場規模は伸長しており、約6兆の市場規模となりました。これは、前年と比較して約11.3%も伸びています。
「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る 基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」調査結果より
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001-1.pdf
このような背景もあり、引越しも従来の電話でのやり取りから、ネットでのやり取りへとニーズがシフトしています。ネットで見積もり比較、ネットで予約へと利用者のニーズが変化していくのも当然のことなのかもしれません。
では、ネットでの引越し予約、よく利用するのはどういった人々なのでしょうか。ラクニコス利用者の10,000件のデータを紐解いて見ましょう。
■引越ネット予約、利用が多いのは女性だった
<男女比は女性の利用が多い、比率で言うと2:3で女性>
ラクニコスの男女別の利用比率は男性37,57%、女性62.43%で女性の利用が多い傾向にあります。
引越しは、見ず知らずの人間を家に入れるという、人生においても極めて珍しいイベントです。自分のプライバシーに踏み込まれるわけですから、警戒して慎重になるのも当然です。
さらに引越しの場合は、「訪問見積」といって、荷物量のチェックのため引越し会社の営業マンが自宅に入るということもあります。単身引越しの場合は訪問は稀ですが、条件や状況によっては行われます。
また、引越し料金の見積りを取る場合は比較サイトに個人情報を登録することになります。登録後すぐに、複数の引越し業者から営業電話・メールが届き、これが利用者の煩わしさの一因となっています。
インターネットでできることが増える、つまり何かの購入や予約・登録には個人情報の入力が必要です。それだけ、わたしたちの個人情報はどこかに流出してしまうリスクが高まるということになります。となると、できれば個人情報は入力したくないと考えます。そして、そういった意識は女性の方が強いかもしれません。
ラクニコスは、訪問不要で引越しの確定料金をその場で表示するシステムです。また、確定料金を表示するまでは個人情報の入力が不要です。
そういった理由から女性の利用が多いのではないかと推測します。
■時間意識が超シビア、隙間時間を使って貴重な自分の時間を大切にしたい
<利用時間帯は平日はお昼と夜に集中する傾向>
「可処分時間」という言葉があります。これは「自分の判断で自由に使うことのできる時間」という意味です。簡単に言えば「なにかをしなくてはならない」から解放され、自由に過ごすことができる時間を指します。
忙しいと言われる現代人、この可処分時間をどれだけ持てるかが豊かさのものさしと言われることもあるくらい、何かに追われて過ごしています。
特に、20代〜30代はばりばり仕事をしていて忙しく、可処分時間が少ない年代なのではないでしょうか。
そこで登場するのがスマートフォン、スマートフォンが可能にしているのが「スキマ時間」の活用です。
ラクニコスの利用時間帯のピークを見てみましょう。ピークは平日はお昼の12~14時そして夜の20時、23時となっています。
夜の時間は帰宅後と考えられます。平日の昼の時間帯はみなさんお昼休みをとっているのではないでしょうか。ランチをしながら、ランチ後のコーヒータイムなど、お昼休みの隙間時間を使って引越し予約をしている姿が見て取れます。
この時間帯、電話で何かのコールセンターに連絡した場合に「大変混み合っています…」というアナウンスが流れ、なかなか電話ががらないということも。。。電話をすれば混み合っている、かといって引越し比較サイトで入力をすれば、完了と同時に電話・メールがたくさんくる。
そこで、隙間時間にサクッと引越しの確定料金が見れて予約までできるサービスとして重宝されているのかもしれません。時間の有効活用という観点では合理的な選択と言えます。
<午前便を選ぶのはどんな人?>
アップルの引越しメニューには大きく2つあり、「午前便」と「午後フリー便」があります。午前便は基本朝一番でご自宅にお伺いし引越しをするメニュー、午後フリー便は午後開始で時間は予約時点ではわからないというものです。
当然、時間の活用自由度(当日の計画が立てやすい)が高いのが午前便です。その点で午前便はメリットがありますが反面、フリー便のような料金の割安感はありません。
そこでラクニコス利用者のどんな属性が午前便を選んでいるのかを集計してみました。
・職業別 午前便利用率ランキング
1位 会社役員33.1%
2位 無職 29.37%
3位 会社員 26.2%
以下、「自営業」「フリーター」「学生」「公務員と続きます」
無職の方は、曜日に融通がきくため、平日の引越し予約をしており、平日は土日に比べて安いので、午前便を選択しやすいということでした。
会社役員と会社員は、やはり自分の時間をどう有効に使おうかという観点から、時間がわかってスケジュールが組みやすい午前便を選ぶ傾向にあるようです。
■職業と引越し時期の関係
引越しといえば「多くの人が3月に引っ越す」という印象をお持ちの方も多いと思います。実際それは間違っておりません。実に引越し会社の年間引越し件数の3~4割が3月4月に集中します。
職業別に引越し付きの分布を集計したのがこちらです。
3月4月に引越しピークがくるのは大きく分けて3つの職業です。
その3つとは「学生」「公務員」「無職」です。
学生は4月入学、公務員は4月の異動が影響して3,4月に数字が上がると推測できます。
一方で、それ以外の職種はどうでしょうか。3月4月のハイシーズンもそれほど依頼が増える時期ではないようです。
ハイシーズンはそれ以外の時期と比較して引越し料金は高くなります。また「引越し難民」の問題もありそもそも予約がとりづらい状況です。
今後はどうしてもの理由がない限り、3月4月をはずして引越しをする「オフピーク引越し」の傾向が強まるかもしれません。
■引越しはもっと賢く便利に、もっとスムーズに
いかがでしたか?
20代、30代はスマートフォンを使って、隙間時間に効率よく引越しを予約、また引越しそのものにかける時間を少なくしたいと考えていることが見てとれます。言い換えれば「自分のタイミングで素早く引越し予約ができる、自分時間を最大限活用できるよう引越しを終えたい」と考えています。
引越しは、引越しのみならず、電気・ガス・水道や携帯電話など様々なサービスでの移転手続きなど、やることがたくさんあります。
都市型の生活者は時間に対してとてもシビア、引越しにまつわる様々なことをスムーズに行い、ストレス少なく引越しできる環境を強く求めています。
アップルは東京圏の引越しが中心、こうした都市型の生活者の引越しニーズに応えるべくネット予約 ラクニコスの進化と、新たなサービス開発に挑戦していきます。