■順調に成長する引越し比較サイト
株式会社エイチームの2017年7月期の決算は、前期比150.7%の約346億円でした。エンターテインメント、ライフスタイルサポート、ECと、3つのセグメントそれぞれが大幅に業績を伸ばしています。中でもライフスタイルサポートは約133億を売り上げており、きれいに右肩上がりで成長しています。
>エイチームの決算資料
…と、エイチームってなんの会社?と思われる方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。でも「引越し侍」を運営している会社、と説明すれば、、、お分かりになる方は多いのではないでしょうか。
株式会社エイチームは「引越し比較・予約サイト引越し侍」を運営している企業です。先に書いたライフスタイルサポートは引越し侍を含む事業セグメント、引越し侍はサービス開始以降、それだけ利用者が増えているといえそうです。
■引越し会社の探し方の基本は”比較”
では、どれくらいの人がこういった比較サイトを利用しているのでしょうか。
2017年5月に行ったリサーチ(委託先:楽天リサーチ、首都圏に住む過去半年以内に引越し業者を使って引っ越した20〜30代独身が対象)結果によれば、全体の半分強の56.8%が引越し会社を選ぶ際に見積もり比較サイトを使ったと回答をしています。
自分の引越しがいくらいくらいなのかその相場がわからない、引越しは少しでも安く済ませたいといった方が多いため、複数社の見積を比較したいというニーズが存在します。また、一社一社個別にあたっていたのでは効率が悪いため、一括で見積もりを取りたいという要望もあります。これが比較サイトが支持される理由です。
■性別や年代で引越し会社選びの傾向が違う!?
調査結果では20代より30代、男性より女性の方が一括比較サイトを利用する率が高いということがわかりました。30代女性においては実に68%が一括比較サイトを利用しています。一方で男性は、引越し会社のホームページから直接問い合わせて検討する方の割合も高く、約4割に及びます。
男性は他の商材でも同じような傾向にあります。多少時間がかかっても自ら手がかりとなる情報を検索などで調べて比較検討していくので、比較サイトを利用しなくても良いのかもしれません。
また、30代は仕事にプライベートに多忙な年代となりますので、男女問わず引越し準備に関する時間をできるだけ短くしたいのではないかと考えます。
■比較サイトを面倒に感じることも
効率性など便利そうだから使ってみようと思う比較サイトですが、実際にはそんなに便利でなかったという声も聞かれます。
利用者の63.4%が比較サイトの利用について面倒に感じたと回答しています。
主には、荷物情報などのフォーム入力の煩わしさや、複数社との電話やメールでのやりとりが面倒に感じる要因のようです。また、面倒に思う傾向は女性に強く、全体的に効率を重視する傾向にあることが見て取れます。
比較サイトは引越し業者の比較検討を簡単にしましたが、さらなる利便性の追求が求められています。