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TOP > メディア向け情報 > 2018年引越しシーズン展望。人材不足が招く、料金高騰!引越し難民続出か!?
りんごりくんの引越し総研
Research Institute of Moving


  
■ますます深刻化する人手不足
ネット通販の拡大により、宅配業者の供給力が限界に達し、人手不足が顕在化。ヤマト運輸を筆頭に、料金を値上げすることで、受注量を抑制しはじめました。他の会社も追随し、年末の繁忙期には当日の受付を行わないなど、需要と供給のバランスが完全に崩れています。
また、人材確保のために、給料の条件をよくしたり、休日を増やしたりして、“魅力”をアピールしていますが、人口そのものが縮小傾向にある中、人手不足は物流業界だけにとどまらず、業種を超えた“人取り合戦”が繰り広げられています。
引越し業界は、物流業界よりもさらに状況は深刻です。というのも、物流も引越しも同じ運送業界にあり、仕事的に近く、転職しやすいため、体力を必要とする引越し業界から、中高年になってもキャリアを続けやすい運送業に、人材が流れやすい傾向にあります。
さらに、繁忙期を支えているアルバイトも、身体的にキツイ割には給料が高いわけではない引越しの仕事を敬遠し、応募が減少しています。たとえ来たとしても、1日2日で辞めてしまうケースが少なくありません。ドライバーだけでなく、サポートスタッフの確保も厳しさを増しています。
   
■労働環境改善のために、受注を制限
2016年9月、政府は、内閣官房に「働き方改革実現推進室」を設置。長時間労働の是正をはじめ、働く人の視点に立った働き方の改革に着手しました。
これまで、運送業界では長時間労働が常態化しており、それを正常化するには、受注する案件の数を制限せざるをえない状況になりました。
  
その一例として、2017年春の繁忙期に、アート引越センターはピークの受注を2割抑制すると発表しました。
<外部サイト>
引っ越し大手「アート」ピークの受注を抑制
  
2017年11月の住宅着工件数を見ると昨年と変わらず、転勤や入学・卒業を含めた引越し全体の需要も昨年と変わらないと推測されます(下記記事参照)。人でが圧倒的に不足している中、供給は減少しており、 “こぼれる”のは避けられない状況です。
<リンク>
引越しランキング:引越しの多い月【データと傾向】
「引越し市場は縮小!?」のウソホント
   
■繁忙期は、少ない供給を取り合い、料金“爆”騰
身近なところでは、旅行代理店の料金表を見ていただけると分かりますが、同じように、引っ越し料金も繁忙期に高く、閑散期は安いというのが一般的です(下記記事参照)。
その理由は、閑散期には利益を出しづらいため、繁忙期に大きく稼いで穴埋めすることで、年間の売り上げを調整しているからです。
  
<リンク>
暇な会社ほど安くなる!?引越し会社は引越し価格をこうやって決めている
  
そのため、引越し需要が集中する3月中旬から4月上旬は、もともと料金が高い設定になっています。
正直に申し上げます!わたくしどもアップルも、繁忙期は閑散期の約2倍いただいています。
去年の例を挙げると、閑散期であれば約10万円で行う案件に対して、約20万円の見積もりを提示したところ、「安い」とお喜びいただきました。ちなみに、昔「勉強しまっせと」とCMで謳っていた大手業者の見積は、なんと80万円だったそうで、他の大手業者もすごい金額でした。
それが、2018年の引越しシーズンでは、さらに高騰しそうな状況です。
   
■一歩間違えれば、あなたも引越し難民。早めの計画を
人手不足による供給量の減少と、それによる通常の繁忙期以上の料金高騰は、すでに現実となっており、「引越したくても引越せない」とおっしゃるお客様が出てきています。弊社で転勤を請け負っている大手企業でも3月ではなく、4月に引越しをさせる会社が増えています。
引越し会社は、すでに繁忙期に備えて動き始めています。のんびり構えていると、引越難し民になりかねません。そうならないようにするためには、可能であれば繁忙期を避けて、できるだけ早く日程を決めて、予約を入れてください。